2008年12月16日火曜日
Wall-Eと鉄腕アトム/ December 15 at MOVIX
ピクサーの最新作「ウォーリー」を見た。前作「ファイディングニモ」と同じ監督ということもあり、ベースに流れるセンチメンタリズムはなかなか心地よい。人間といってもいいようなキャラクター設定のロボット、ウォーリーには新しいアメリカのカルチャーを感じた。
もともと、アメリカにおけるロボット像は人間に対抗する存在としてのイメージが強かった。「禁断の惑星」「オリジナル版の地球の静止する日」など、映画で描かれるロボットは概ね恐怖の対象だったり、人間に害を及ぼすものとして描かれている。
これに対して日本におけるロボットのイメージは、その対極にある。ロボットは人間の延長というか、ともだちという感覚だ。ロボティクスの技術開発が一番盛んな国、日本にはこんな背景もあるのではないか。そのルーツはやはり手塚治虫の「鉄腕アトム」だ。本田技研の「ASIMO」も、ソニーのAIBO(懐かしい)もその原点は「アトム」である。みんな「アトムの子」なのだ。
2008年11月22日土曜日
永観堂の紅葉/ Novemeber 21 at Kyoto
少しエンタテインメントから離れるのだが、京都の秋を堪能してきたので記録として書いておきたい。この週が紅葉のピークらしいということで出かけたのだが、少し早いかなというところ。それでも十分に素晴らしい紅葉の数々を堪能させてもらった。
二日あったので、初日は大原三千院とそのすぐ隣にあった来迎院(ここが良かった)。そして戻る途中で比叡山の山頂まで。ここでは琵琶湖と京都がいかに近い距離にあるかを実感。
どうせなら延暦寺にまで足を伸ばしたかったが、時間が遅すぎて断念。そのかわり、夜に東福寺のライトアップを楽しむことができた。
二日目は、まず紅葉で有名な永観堂(写真2点とも)、南禅寺と回り、豊臣家との縁も深い醍醐寺を訪ねた。ここの五重塔は京都にある最古の木造建築だという。見応えのある紅葉もさることながら、庭園や宝物殿などみどころがいっぱいであった。最後にぜひとも見たかった龍安寺と金閣寺をまわりもみじ巡りを終えた。なんともいえない色のコントラストは古都ならではのものなのだろうか。もみじの種類を調べてみることにしよう。
2008年11月3日月曜日
学おじさん/ November 2 at Honda Theater
今年は伊東さんの芝居が一年に二度見れた。何とぜいたくなことだろう。
おなじみ本多劇場を舞台に、長年放送作家や劇作家として活躍している水谷龍二氏のペンになる作品は、どこか懐かしいテレビのホームドラマの感触があった。
役者さんも実力派をそろえていて、平田満、片桐はいり(まさに一番の存在感を示したのが彼女だろう。実に達者な役者だ)、そして伊東さんの舞台ではよく名前をみる飯田基祐(テレビでも最近おなじみ)などなど。
45年ぶりに「学おじさん」が、おいである平田満・片桐はいり夫妻の家に帰ってくる。さて、その後どんな変化が訪れるのか。。。
さりげない台詞や展開はともすると地味な感じもするが、暖かみのある舞台であった。平田さんの目立たない存在感にも感心した。
2008年10月24日金曜日
林哲司 Hit Song File/ October 23 at Tokyo International Forum
80年代の主なヒット曲メーカーであった林哲司氏の作曲家35周年記念のコンサートが実現。杏里、杉山清貴とオメガトライブ、上田正樹、そして竹内まりや、稲垣潤一へ数々の楽曲を提供するばかりでなく、自らもシンガーソングライターとしての経歴を持つ。ご本人は日本のバカラックを目指していたと語っていたが、バラードに名曲が多いことからいうと、日本のバリー・マンとも言えるかもしれない。
ライブは彼自身の歌と豪華なゲストが交互に登場する形式で、杉山清貴、上田正樹、そして何とサプライズゲストは、現在ベスト盤が1位を驀進中の「竹内まりや」であった。ヒットナンバー「セプテンバー」に加えて、27年ぶりにライブで歌ったという「象牙海岸」を披露したまりやに客席も大盛り上がり! 歌声の力強さもさることながら、会場全体が彼女のオーラで満たされた時間だった。とにかく全29曲を3時間を超えるライブで届けてくれた林さんに大感謝。これからも名曲を期待してます。
2008年10月16日木曜日
SET本公演「任侠るねっさんす」/ October 15 at Tokyo Art Theater
三宅裕司氏率いるスーパーエキセントリックシアターの本公演は毎年秋に行われているが、今年は少し早めのタイミングである。今年のテーマは戦後間もない時代を舞台にした任侠もの。とは言っても、単なるヤクザの話ではない。
最近の日本や日本人が忘れてしまった、義理、人情、無償の行為などを振り返る素材として、任侠ものを取り上げているのだ。本公演ならではのテーマ性である。
特別ゲストとして、歌姫の役を演じた「松本明子」は素晴らしかった。あそこまで歌が上手だとは思わなかった。ジャズから演歌まで幅広いフトコロを感じさせる歌声。ミュージカル女優として十分通用するのではないか。
そういえば、彼女も昔日本テレビでやっていたコント番組「いい加減にします」のレギュラーだったのだ。どおりで達者なわけです。
2008年10月6日月曜日
ラ・ママ新人コント大会250回スペシャル/ October 3 at Haiyuza Theatre
コント赤信号の渡辺正行が主催する新人コント大会(渋谷のラ・ママで毎月開かれている)の250回を記念したスペシャルバージョンが、六本木俳優座劇場で開催された。
これまでの22年間にこの大会から生まれてきたお笑いタレントが一堂に会するという。
この日のゲストは、爆笑問題、ネプチューンという大物から、バナナマン、クワバタオハラ、そしれ小島よしおまで、豪華な顔ぶれだった。
毎月行われているプログラムに沿って、準ネタ、本ネタ、そして登竜門となっているコーラスラインというレベルごとに新人が芸を競う。
東京には吉本興業のような一大勢力がない代わり、純粋な芸を目指す人々を支えるこのような舞台があることを誇りにしたい。
リーダー、そして、大学時代からの友人である植竹をはじめとするスタッフの方々にエールを送りたい。ますます頑張ってください。
2008年9月30日火曜日
KA- CIRQUE DE SOLEIL/ September 25 at MGM Grand
LOVE- CIRQUE DU SOLEIL/ September 25 at Las Vegas Mirage
Barry Manilow/ September 24 at Las Vegas Hilton
2008年9月14日日曜日
戸惑いの日曜日/ September 12 at Sunshine Theater
三谷幸喜脚本の一幕ものの笑劇(ファース)。娘の結婚を祝福しようと少しだけ嘘をつくつもりの父親(鏑木)だったが、予想以上に話が広がって、次第に収集がつかない状態に。。。。という三谷得意の展開。元々佐藤B作率いる東京ヴォードヴィルショーのために書き下ろされた作品だけに、彼らの代表作になったと言えるだろう。
病気のため主役の鏑木役が佐藤B作から升毅に変更になったが、西郷輝彦を始めとするキャストとも息はピッタリ。3時間近い長さなのだが、あっという間に感じられるほど展開やテンポが素晴らしい。それぞれの配役も絶妙で、東京ヴォードヴィルショーのベテラン役者たち(あめくみちこ、市川勇、佐渡稔、小林美枝ら)と石野真子、中澤裕子、そして松竹新喜劇の大御所である小島慶四郎!東京コメディの質の高さを誇れる舞台だ。
2008年9月9日火曜日
Sam Moore/ September 4 at Bluenote Tokyo
ソウル界の重鎮、サム&デイブのサム・ムーア登場である。自身のヒット曲ばかりでなく、レイチャールズやソウル・スタンダード曲がちりばめられた素晴らしいパフォーマンス。ベース、ドラムス、キーボード、ギターそしてパーカッションという5人のリズムセクション、ブラスは4人(2人は日本人)加えて素敵な女性コーラスが3人という豪華な布陣は聞き応え十分だった。
一晩一回限りのギグなので、およそ2時間たっぷりのショーは見応えもあり。高齢を感じさせないサムのパワーが全開のライブであった。ラストは、友人でもあったというビリープレストンの名曲中の名曲「You are so beautiful」。また、観客の中にいたトータス松本も参加するなど、今年のライブの中では一番と言えるかもしれない。
2008年8月21日木曜日
Yuji Miyake & Light Joke Jazz Orchestra/ August 20 at STB 139
昨年に結成された三宅裕司主催のジャズ・ビッグバンドの初(たぶん)ライブハウス・デビュー!
もとよりミュージシャンになるか、喜劇を目指すかというぐらいに音楽素養のある三宅さん。このライブは実に楽しみでした。
ギターやキーボードも器用にこなす姿を舞台では見ていたが、本来はドラムスが本職。スティックさばきもなかなかで、多少ご愛嬌のところは演出なのか、ミスなのかが微妙??
さて、公演の中身は、日本のポップスをビッグバンド風にアレンジするという試み。アレンジもしゃれていてジャズの名曲をさりげなくコラボした解釈は聞き応えも十分であった。「あの時君は若かった」に始まり、最後は美空ひばりの「お祭りマンボ」まで選曲も幅広い。楽しみだったのは、サプライズゲストで、一部はバイオリニストの寺井尚子、二部はご存知「戸田恵子」が登場。伊東四朗御大はビデオでの出演のみでしたが、これが笑えたこと(ライブをみた人しかそのおかしさはわからないだろう)。
三宅さんの父上が趣味だったという8ミリ映画を上映したり(ほんものの昭和30年代初期の映像)、さすがにエンタテイメント溢れるライブであった。ぜひ定期でやってくれ!
2008年7月30日水曜日
Lyrico with MIO/ July 29 at Sweet Basil 139
実力派シンガー、LYRICOこと露崎春女(つゆさきはるみ)と、曲作りのパートナーでもあるMIOとのデュエットステージ。前半は、MIOのソロ、そして後半はLYRICOの単独ステージという構成でところどころに、お互いがゲストで登場する、ちょっと変わった構成。
はじめてみたLYRICOの印象は、まさに「スーパーシンガー!!」。目をつぶって聞いていると、まるで黒人女性シンガーのような声量とテクニックをもっている。日本にもこれだけの歌手が誕生したことを素直に喜びたい。正直、彼女だけのステージをもっと聞きたかったと思う。
オリジナルもはさんだステージでは、洋物にその真価が発揮されていて、ミュージカル『ドリームガールズ』」からの「And I Am Telling You I'm Not Going」、ホイットニーヒューストンのカヴァーなど、それぞれに聞き惚れる内容。もっともっとメジャーになってほしいですね!
2008年7月7日月曜日
Ramsey Lewis/ July 5 at Bluenote Tokyo
ジャズ・フュージョン界の才人、ラムゼイ・ルイスの12年ぶりのライブである。
70歳を超えているとは思えない若さ(見た目もそうだが、姿勢のよさには感心した。本当に上品さをもったジェントルマンという印象である)と身のこなしがすばらしい。
トリオを支えるのは、やはりベテランのベース、ラリー・グレイとドラムス、レオン・ジョイス。繊細でいて、フュージョンにも通じるリズム感を失わない演奏は見事だった。淡々と演奏が続く中で、それぞれのソロパートも大いに聴き応えがあり、特にラリー・グレイの弓を使った技術は今までにみたどのベーシストとも違い個性あふれるプレイだった。
最後には、おなじみの「ヂ・イン・クラウド」「サン・ゴッデス」などの曲目で観衆を盛り上げてくれた。
2008年6月14日土曜日
伊東四朗一座/ June 14 at Honda Theater
三年ぶりに復活した「伊東四朗一座」が、下北沢に帰ってきた。今度のテーマは、政治家である。三宅裕司、小倉久寛のSETコンビ、コント赤信号の渡辺、ラサールはもちろん、おなじみになった春風亭昇太、アズマックスに加えて、今回は紅一点、戸田恵子の加入で芝居に幅がでた感じ。場面転換のタイミングも絶妙。
また、いつにもまして音楽ギャグが満載でした。普通に歌っているけど、いつのまにか半音低くなり、最後にはドン引き演歌になってしまうという歌手や、政治家によるコントの場面では伊東さんのおはこである「何でも歌ってしまう癖」が全員に乗り移ったり。。。
それぞれの持ち味を生かした台本も良し。楽日の前日ということもあって、役者さんのアドリブにも余裕があって、見せ場だらけで、笑い疲れてしまいました。来年は伊東四朗一座+熱海五郎一座だそうで。またまたチケット入手が難しいかも。
2008年5月23日金曜日
Nobuhiko Kobayashi/ 定本日本の喜劇人
映画演劇に関する分野での名著、「定本日本の喜劇人」が再編集され、二分冊という形で発売された。この30年間にわたる日本のコメディ系譜を知るには唯一のバイブルである。
小林信彦氏のエンターテインメントについての批評眼を長年信じてきたが、いまだに彼が第一人者というのもさびしい気がするのだが。。とはいえ、「森繁病」など彼独特の言葉遣いやプライベートでも付き合いのあった渥美清とのさまざまなエピソードなど、独特の観察眼を生かした文章からコメディアンたちの素顔が垣間見えることも、また魅力といえよう。
この版の売りは、これまでに出た喜劇関係の本「おかしな男渥美清」「笑学百科」なども組み込み、喜劇人篇とエンターティナー篇に分けたこと。そして、初めて本になった「これがタレントだ」を収録したことだろう。「真のコメディアンは舞台から出てくる」という彼の言葉は、今も時代を越えて生きている。彼が「最後の喜劇人」と呼んだ伊東四朗の舞台がまもなく始まる。今年も劇場通いはやめられそうにない。
そうそう、小林信彦といえば、大瀧さんのコラムも忘れられない。
2008年5月19日月曜日
Leon Russell/ May 17 at Billboard Live
伝説のミュージシャン、レオン・ラッセル御大を生で見るのは初めて。最近リリースされたベスト盤のジャケットとよく似た太めの体型。アロハシャツに杖をついてステージに現れるところなんぞは、まさに彼らしいではないか。今回は、ドラムス、ベース、ギターの3リズムに、レオンのピアノ(ローランド)そして、盲目だがブルージーで最高だったオルガン奏者、ブライアン・リーという5人編成。
ブルースやシャッフルビートを中心とした選曲で、MCもなしにひたすら曲を演奏し続けるというスタイル。終わってみれば、なんと1ステージで20曲もプレイしてくれたのだ。オープニングは、ご存じ「Delta Lady」。日本では間違いなく彼のNO.1ヒットであろう「A Song For You」は、ブルージーなオルガンとピアノのデュオ。それにしても、オルガンのブライアン、メチャメチャうまかったです。こういう人がいるから、アメリカはまだまだ侮れませんな。
エンディングの方では、「Jumpin' Jack Flash」や「Roll Over Beethoven」など、ノリノリのR&Rでわかせてくれました。レオンのピアノは、やはリニューオーリンズの香り漂うスタイル。久々に骨太のロックを堪能させてくれましたよ。
2008年5月5日月曜日
Hisahiro Ogura/ May 5 at Tokyo Metro Art Space
オグちゃんこと、小倉久寛の初独り立ち公演、『Paper Eccentric Theater 踊る!職業不安定所』。とにもかくにも、トップビル(主役)看板におめでとう。今や、テレビドラマの貴重な脇役の一人であり、またテレビレポーターとしても大いに活躍中のオグちゃん。とはいえ、やはり彼の魅力はSETをはじめとする舞台である。
今回は彼が職業紹介会社に登録して、いろいろな職業に挑戦する。その職業にチャレンジする場面がすべてコント仕立てという趣向だ。そのコントもラサール石井、妹尾匡夫、寺脇康文らの提供によるもの。中でも、妹尾の書いた「引っ越し屋」というコントが秀逸であった。
また、オグちゃんの人望なのだろう、日替わり、いや公演ごと(一日2回公演も二回あるのだ)に豪華なゲスト(三宅裕司、萩本欽一、伊東四朗、南原清隆等々!!!)が出演している。今回は、戸田恵子さんがゲストであった。オグちゃんを支える若手も芸達者で、植木豪、蘭香レア(美人!!)はコントも達者にこなす。
圧巻は、エンディングを飾るストリート&ヒップホップダンス!53歳(私と同い年なのだ!)とは思えない、オグちゃんの動きにホントに涙がでそうになった。
一番心に残った言葉。「できる、できないじゃない。やるか、やらないかだ」
オグちゃんから、生きる元気と勇気をもらった舞台であった。
2008年4月30日水曜日
Stephen Bishop/ April 29 at Billboard Live
ブルーノート東京でのケニー・ランキンとのデュオライブ以来の来日である。今回はボサノバをベースにした新アルバム『ロマンス・イン・リオ』の発売(2月)プロモーションの意味もあったのだろう。
前回のステージはソロだったが、今度はキーボードプレイヤー、ジム・マーティンとのデュオプレイが中心。曲目はおなじみの「On and On」「Little Italy」「Send Little My Love Away」「Save It For A Rainy Day」「Careless」などなど。実感したのは、彼の作るメロディの非凡さとオープンコードを駆使したギターの響き方(ソノリテか?)のオリジナリティ。メロディだけでなく、コードとのハーモニーが素晴らしいのだ。それにしても、本当にメロディアスな名曲ぞろいだね。
アンコールでは、『ケアレス』の名バラード「Madge」。二曲目は「何かリクエストあるかな?」とのスティーブンの声があったので、私から「Under The Jamaican Moon」を要望。ニック・デカロの名盤『イタリアン・グラフィティ』でも取り上げられていた名曲。途中ファルセットになるメロディは、何度聞いても鳥肌もの。作者であるスティーブンの声を生で聞けた
ことにさらに感激! 最後にはCDにサインまでしてもらったのでした!!(代官様、うらやましい?)
PS 追加情報。ランディ・エデルマンの『Prime Cuts』とともに、CDを探していたのがビショップの『Careless』とセカンドの『BISH』ですが、とうとう見つけました。
アメリカにあるHip-O-Selectというサイト、懐かしの音源がいろいろありますよ。覗いてみて!
2008年4月14日月曜日
TAKE 6/ April 13 at Bluenote Tokyo
毎度おなじみ、TAKE6のブルーノート公演。今回は、非常に無駄のないアカペラ中心のステージを堪能させてくれた。このところのステージでは、歌われていなかった「If we ever」をオープニングに、最新アルバム『Feels Good』からの「Just In Time」や「Lamb of God」はもちろん、選曲もカチッとしていて実に小気味よいステージング。なんでも『Standards』という新しいCDを録音しているそうで、この秋にはリリースの予定だとのこと。楽しみである。
たしか前回のステージから、代理メンバーとして来日しているクリスチャン・デントリーも完璧にグループに溶け込んでおり、ますます存在感を増している。このような若手が次から次に出てくるのが、アメリカのすごいところだ。みっちり1時間半をかけたステージには、物まねコーナーらしきものもあり、Michael McDonald, Stevie Wonder, そしてMichael Jacksonらが飛び出し、観客もノリノリ。
ヴォーカルグループとしての存在感がますます充実してきたライブであった。新アルバムが早く聞きたいものだ。
2008年2月27日水曜日
Crusaders/ Feb 26 at Bluenote Tokyo
「フェンダー・ローズの透明で乾いた響きは、やっぱり、都会の夜によく似合う!」
30年ぶりに、生で聞いたジョー・サンプルのローズサウンドに酔いしれました。
今回のライブでは、ドラムスに懐かしスティーブ・ガッド、ベースにジョーの息子、
ニック・サンプル、さらにはレイ・パーカー・ジュニアのギターという豪華版に加えて
北欧の名トロンボーン・プレイヤー、ニルス・ラングレンも参戦。
約2時間近くのパフォーマンスは、見所、聴き所がいっぱいでした。
100回近くはレコードを聞いた覚えがある「So Far Away」には、
ひときわ大きな歓声が起きた。
マタ、ギターリフが印象的な「Put it where you want it」、
そしてアンコールで聞かせてくれた「Street Life」まで。
至福の時間がすぎてゆく。
彼らはすでに60代を迎えているが、情熱と油ののったグルーヴ感は未だに変わらない。
スティーブ・ガッドのドラムスも曲が進むたびにシャープさを増していく。
彼独特のグルーヴは、ハイハットワークとスネアドラムのリズム・コンビネーション
にあると確信した。
2008年2月22日金曜日
Masaki Nakamura/ Feb 21 at Ginza TACT
最近売り出し中の若手尺八演奏家、中村仁樹(まさき)のライブレポートである。
リチャード・ロジャースの名曲「My Favorite Things」をオープニングに、クラシックあり、
ジャズあり、演歌風ありとヴァラエティに富んだ構成。ゲストヴォーカルのときはしっとりと
オブリガートに徹し、ソロメインのときは縦横無尽なスタイルと、器用なキャラクターを垣間見せる。
ここ数年、邦楽演奏家にもポップスにおけるアーティストのようなスターが続々と誕生してきている
が、彼もまた新たな才能の萌芽のひとつだ。和楽器オーケストラ、あいおいのメンバーであると
同時に和楽器ユニット、イザナギにも参加し、精力的に活動を展開しているという。
注目の尺八プレイヤー、2008年はさらなる飛躍を予感させてくれる。
2008年2月1日金曜日
Angela Aki/ Jan 31st at Tokyo International Forum
セカンドアルバム『TODAY』を記念しての2007~2008コンサートツアーのファイナル。初めての東京国際フォーラムでのライブでした。昨年末に日本武道館で開かれた二度目のピアノ弾き語りコンサートから約一月。さらに成長したアンジーをみせてくれました。
ギター、ベース、ドラムスという3リズムセクションをバックに、時に激しく、時に感傷的なヴォーカルはますます円熟味を増している感じです。
アンジェラさんのライブの楽しみでもある、トークの数々、またファンにはたまらない「英会話のコーナー~アンジェラアキの勝手にしゃべらナイト」など、3時間に及ぶライブは中身満載。今回のテーマ曲はポリスの「見つめていたい~Every breath you take~」でありました。この曲がストーカーの曲とは知りませんでした。。。そして、最後はやっぱり「HOME」でしめてくれました。メロディメイカーとしての本領がますます磨かれてきた気がします。頑張れ、アンジー!
2008年1月15日火曜日
Lisa Ono/ Jan 14 at Suncity Hall
ボサノバをベースに様々なジャンルに挑戦している小野リサ。
久々のライブだ。前半は昨年11月にリリースしたアントニオ・カルロス・ジョビンの作品集「イパネマ」から「イパネマの娘」や「ワンノートサンバ」といったスタンダード曲などを中心に、ブラジル色溢れる内容。ピアノ、ベース、ドラムス、フルート、そして彼女のギターというシンプルな構成ではあるが、非常に上品な音作りが素晴らしい。特に音数は少ないが、無駄のないシンプルな響きのピアノは特筆すべきプレイだった。
後で分かったのだが、このピアニストこそ、大貫妙子や小野リサらに絶賛されているフェビアン・レザ・パネであった。シンガポール人であった。
後半は、昨年の夏に発表された『ソウル・ボッサ』からソウルの名曲集。「ドック・オブ・ザ・ベイ」のアンニュイな感じが心地よい。アンコールでは、アルバムに入っていないスティービー・ワンダーの「サンシャイン・オブ・マイ・ライフ」まで飛び出した。
彼女を初めてみたのは、大学時代、四谷の「サッシペレレ」だった。確か高校生だったと思う。その時からあの声、雰囲気は変わっていない。大きなアーティストになったものだ。
2008年1月6日日曜日
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