2019年12月30日月曜日
West Side Story/ December 28 at IHI Stage Around Tokyo
今やアニメ界をこえたスターになりつつある宮野真守がトニー、マリアを女優の笹本玲奈が演じる日本キャスト版「ウェストサイド・ストーリー」。360度回転するユニークなIHIステージアラウンド東京を舞台に今までとはまた違ったレベルの舞台になった。ラグビードラマ「ノーサイド・ゲーム」で名マネージャー役を演じた笹本はもともとミュージカル女優だったらしく、歌も素晴らしかった。円形のステージやステージ前のスクリーンを実に上手に使った舞台演出が独特で、まるでシネラマの映画を見ているようなスペクタクル。日本のミュージカルのレベルも相当なものになってきた。最後のエンディングにはこの物語以降世界で起こった銃撃事件、テロ事件の日時・場所がアトランダムに表示され、作者たちの思いが垣間見えた。
2019年12月24日火曜日
新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」/ December 20 at 新橋演舞場
アナザースカイで菊之助が取り上げられたのが11月。その時熱く語っていたのがこの歌舞伎。なんと「風の谷のナウシカ」を歌舞伎で上演するという。この番組でその存在を知ったのだから、当然チケットは売り切れ。見れずに残念、と思っていたら、ひょんなご縁から全幕を鑑賞できることになった。ナウシカの物語すべてを「通し狂言」にする試みにまずは拍手! 主演を演じた菊之助のなんと美しいこと。またクシャナを演じた七之助も見事だった。歌舞伎という新たな楽しみを見つけた舞台なのでした。
2019年12月17日火曜日
上原ひろみ SPECTRUM TOUR/ December 13 at Suntory Hall
久しぶりのソロ・コンサートを開いた上原ひろみ。サントリーホールというクラシックの殿堂でのライブではあったが、彼女の凄さはジャンルなどをかんたんに超えてしまうところ。最新作「スペクトラム」の曲目を中心にしたセットリストで、ビートルズの「ブラックバード」や「ラプソディー・イン・ブルー」は圧巻!! 日本が誇るジャズ・ピアニストであります。
星野源 Pop Virus World Tour / December 9 at Yokohama Arena
今年2度目のPop Virusツアー。今回は上海、ニューヨーク、横浜そして台北というワールドツアーということだ。いやインターナショナルになったね、源ちゃん。昨年末に幕張メッセで競演したマーク・ロンソンとのタッグで、なかなか楽しめる内容になった。横浜アリーナはちょうどいいスケール感で、ライブ会場としてはなかなかのものだ。さて、来年はどうなるか。
2019年12月8日日曜日
Michael Jackson's ONE / December 5 at Mandalay Bay Resort in Las Vegas
以前から一度は見てみたかったマイケル・ジャクソンのシルク・ドゥ・ソレイユショー「ONE」。ようやく見る機会に恵まれました。シルクのレジデントショーの多くは未だにラスベガスが中心なので、やはりシルクをみるならラスベガスに行かねばなりません。さて、このショーですが、MGMの「KA」やベラージオの「O」といったスペクタクル中心のものとは違い、彼の才能のひとつであったダンスをメインとしたプログラムでした。ただヒット曲のひとつひとつにPVがあったマイケルですから、出てくる曲出てくる曲、すべてが踊りに結びついています。もちろんシルクならではのアクロバティックな踊りやトランポリンなどを駆使した演出もさることながら、最新テクノロジーを駆使した3D映像とダンサーとのコラボレーションは実に新鮮。プログラムのピークはやはりあの「スリラー」でしょう。劇場全体を使った演出に驚き。さらに何曲かに出演ならびに演奏しているギタリストのNiri Brosh、テクニックもアピアランスも最高!でした。
2019年12月1日日曜日
Hosono Haruomi 50th Anniversary/ November 30 at Tokyo International Forum
今年は細野さんのレコードデビュー50周年ということで、さまざまなイベントが目白おしだった。六本木ヒルズで展開された「細野観光」。映画「NO SMOKING」。そして、その最後を飾るのがこのライブ公演。2日の構成になっており、初日の今日はすでにバンドとしても10年近く活動をしている細野バンドとのライブ公演。もちろん、我が伊藤大地くんもそのひとり。29歳のときにこのバンドに加わり、ほぼ10年ということだ。自分のオリジナル(北京ダック、ハニームーンなど)とアメリカの古いポピュラーソングを中心としたレパートリーもほぼおなじみの構成。地味な楽器ばかりだが、その熟練ぶりは常に高いレベルを保っている。まさに細野マジック。ああ、ここで大瀧さんにゲストとして登場してほしかった。
2019年10月15日火曜日
「ピースフルタウンへようこそ」SET/ October 13 at Sunshine Theater
毎年おなじみのSET本公演。なんと今年は40周年とのこと。三宅さん、小倉さんをはじめとするSETも今やベテラン劇団だ。最近の舞台はタイムリーなネタをベースにしたものが多かったが、この芝居もAIをうまくからめたストーリーだった。今回目立ったのはSETの若手の台頭だ。いい役者が確実に増えていて、またひとりひとりの個性もだんだんと出てきている気がする。とはいえ、毎回かかせないのが「三宅・小倉」のボケ・ツッコミ・タイム。つっこむ内容やタイミングはおなじみなのだが、毎回笑ってしまうツボが本当に心地よい。だから、毎度通ってしまうのだ。
2019年9月15日日曜日
MICHEL CAMILO with BIG BAND/ September 8th at Bluenote Tokyo
今年2回目の来日となったドミニカ出身の天才ジャズ・ピアニスト、ミシェル・カミロ。今回は日本人プレイヤーを加えたビッグ・バンド・バージョンで、ごきげんなサウンドを堪能させてもらいました。今年の春に発売された新作「Essense」からの選曲で、どれもラテンフレイバーあふれる曲ばかり。思わず身体が動きだすようなリズムはラテンならでは。ピアノのモントゥーノによるリフレインにはやはり魔術が宿っているのだ。優しいミシェルさんはいつも楽屋でも笑顔いっぱいで迎えてくれるのでした。
2019年9月9日月曜日
Tatsuro Yamashita - PERFORMANCE2019 / September 6 at NHK Hall
およそ1年ぶりの達郎さんライブ。はじめのころ、難波さんの手術や彼自身も風邪で取り止めになるなど珍しくトラブルが発生したツアーだが、ようやく落ち着いたムードになったようで。相変わらず声の出ていること。それに選曲も一部ファンには涙もののものもあり、うれしいサプライズもあった。NHKホールの3階だったのでステージは遠かったが、箱としてはサンプラザが好きだな。
2019年8月28日水曜日
Talk and Live - Shigeru Suzuki/ August 24 at Yamaha Classe Shinjuku
ヤマハのオーディオ製品のPRも兼ねたイベントに鈴木茂が出演するというので出かけてみた。レコード、CDだけでなくハイレゾやネットワーク音源などの聴き比べができただけでなく、茂さんの思い出の曲などがコメントつきでかけられるなど、2時間近いものだったが大いに楽しめた。ギタリストとしては、ジミヘンがアイドルだったとか、スライドギターを本格的に始めるきっかけは、はっぴいえんどのアメリカ録音のときに出会ったローウェル・ジョージだった、なんて初めての話もたくさん聞けて感激。おまけに最後は4曲のミニライブつきだった。オケはバンドワゴンのものと思われた。ますます元気な茂さんに今後も期待したい。
2019年7月23日火曜日
王様と私 The King and I/ July 21 at Theater Orb
2015年にブロードウェイのリンカーンシアターで見た舞台からはや4年。まさか、このプロダクションが東京にやってくるとは思わなかった。主演の謙さん、ケリー・オハラはもとより、主なキャストはロンドンステージからのスタッフだという。また、大臣役には大沢たかおが扮していたが、彼はロンドンのウェストエンドのキャストでもあったという。彼も国際的な俳優になりつつあるのだ。
日本のプロダクションも実に見事で素晴らしい舞台だった。ブロードウェイよりも劇場が大きいせいもあるのか、全体的なスケールが大きくなったという印象だ。ケリーの歌唱、謙さんの演技、まさに油ののったパフォーマンスだった。ブラボー!
2019年7月12日金曜日
Punch Brothers/ July 9 at Bluenote Tokyo
せーやくん、おすすめのマンドリン奏者、クリスシーリー率いるパンチブラザース。アコースティックバンド仲間と行ってきました。
とにかく超絶技巧の数々とアンサンブルの妙に「唖然!!!」。これだからアメリカは凄いとこですね。
ステージも非常にシンプルで、真ん中に多分コンデンサーマイクと思われる大きなマイク一本、楽器の音を単独で拾っていたのは生ベースだけ。それでもヴォーカル、各楽器の違いが微妙に聞き分けられるナイスなバランス。どうやってるんだろう。ブルーグラスといったこちらの思い込みを遥かに凌駕する音楽の質に脱帽なのでした。
2019年6月19日水曜日
Sarah MacKenzie/ June 19 at Bluenote Tokyo
二度目の来日だという、ピアノも弾くジャズ・ヴォーカリスト、サラ・マッケンジー。オーストラリア出身とのことだが、アメリカやヨーロッパでも活躍しているとのことだ。バンドはシンプルな4リズムだが、達者なプレイヤーが多く、特にギタリストの技量はなかなかのものだった。コール・ポーター、ガーシュインなどの昔の作曲家、南米ボサノバのジョビンなどが大好きで、その好みが反映されたセットリストであった。スタンダードばかりでなく、自作曲もなかなか聴きごたえがあった。また、ミシェル・ルグランと一緒にピアノを弾いた話、またブラジルでジョビンらと演奏していた伝説のミュージシャンと共演したことなどを感激したことなどの語りも素直で好感が持てる。これから気になるヴォーカリストという感じ。
熱海五郎一座「飛べないスペースマンと危険なシナリオ」/ June 16 at Shimbashi Embujo
新橋演舞場で6年目を迎えたそうだ。今年の初めに三宅さんが怪我をしたので、少し心配したが、無事にオープンしたようでなによりだ。音楽仲間が観劇した日には、首相夫妻も来場していたとのこと。
さて、今回の特徴はキャストが舞台にほぼ出っぱなしということ。その分、今までの恒例だった三宅・小倉 の掛け合いや、コント赤信号タイムがなくなったのは少し寂しいが。話としては、プロットが面白くミステリーの要素もうまく生かされた脚本。まるで、「コンフィデンスマンJP」の世界。そういえば、今度はぜひコンフィデンスマンのダー子こと、長澤まさみをゲストに読んでください。彼女、絶対コメディエンヌ向きです。
UENOの森のHIROSHI/ June 15 at Tokyo Bunka Kaikan
昨年に引き続き、上野文化会館で吉田さんのパフォーマンスを見る。プログラムにも嗜好があり、クラシックの難曲から、クイーンの「ボヘミアンラプソディー」まで、幅の広いところを見せていた。
今回が21回目だということだが、とにかく続けているという事実だけで偉大だ。会場では、リットー時代の同僚にも出会い、ほのぼのとした時間を過ごすことが出来た。
2019年5月21日火曜日
Rickie Lee Jones/ May 17 at Orchard Hall
1970年代のアメリカの歌姫、リッキー・リー・ジョーンズの久しぶりのライブ。「Chuck E. is in love」の大ヒットで日本でも著名だが、それ以降も結構コンスタントに作品を発表していたらしい。ライブはギターとパーカッション(これがマリンバや鉄琴もこなすマルチプレイヤー)のバッキング二人とリッキーの実にシンプルな構成。ギターやピアノもそつなくこなすリッキー。味のあるいいライブでした。驚いたのは声が若い頃と変わらず実に伸びやかで高音もしっかり出ていたこと。数年前にビルボード東京で見たマリア・マルダーは若いころの残像が想像もできないほどしわがれた声になっていたことを思い出してしまった。地味だがよいライブだった。友人の紹介でいけたこともラッキーでした。
2019年5月17日金曜日
砂の器 シネマコンサート/ April 30 at Orchard Hall
家人の恩師でもあった作曲家・ピアニスト、菅野光昭氏の傑作映画音楽、「砂の器」のシネマコンサートに出かけた。映画と同期した音楽を生で聞かせるイベントだが、初めての経験! 確かにオーケストラによる音楽は素晴らしかったが、映画の音声の質が最悪。台詞ももごもごして3割くらいは聞きとれなかった。主催者には反省してもらいたい。せっかくの機会なのだから、特に音については神経を使って企画してほしいものだ。
2019年4月30日火曜日
Michel Camilo Trio Latino/ April 27 at Bluenote Tokyo
ドミニカ出身の天才ジャズ・ピアニスト、ミシェル・カミロさんがまた来日。今回はラテントリオの活動。ジャズではあるが、ラテンフレイバー溢れるリズム感、掛け合いが楽しいライブだった。アンコールはミシェルならではのメドレー「I got Rhythm」など。とにかくあのエネルギーはどこからくるのか。素晴らしい。
TSURUBEBANASHI 2019/ April 18 at Setagaya Public Theater
ひさしぶりの鶴瓶さん。2時間半にわたって途切れのない話っぷりは本当に天才以外の何者でもない。今回もタクシーの運転手の逸話から、おなじみのマネージャーのとんでも話、自身の失敗話まで実に豊富なエピソードの数々。。。 こんなプロフェッショナルと同時代を生きていることはなんと幸せなことだろう。
2019年3月11日月曜日
YUMI MATSUTOYA Time Machine Tour -travelling through 45 years-/ March 10 at Nihon Budokan
45年もたっているのに本格的なツアーライブをみるのはこれが初めてだったユーミン。いや、その完成度、クオリティ、恐れ入りました。なんで今まで見なかったんだろう。
舞台装置から始まって、照明、演出、ダンス、衣装と、これでもかこれでもかというほどのエンタテインメント性。多分、相当お金がかかっているのでしょう。それでも彼女の無敵なメロディー、ハーモニーと心情あふれる歌詞は不滅です。これからは見逃すことのないようにしたいと思えた武道館なのでした。
伊藤銀次~ウキウキミュージック~/ March 9 at Billboard Tokyo
およそ2年ぶりの銀次さんです。今回はバンドサウンドというのも楽しみでしたが、久しぶりに上原ゆかりさんのドラムスを聞きたかった。たっぷり堪能しました。ゲストも豪華で、杉真理、サニーサイドサービスの曽我部恵一、そしてキンモクセイの伊藤俊吾くん。それぞれの曲はもとより、なんと隠しテーマは「ナイアガラ!!!」ということで、「A面で恋をして」だの「幸せにさよなら」だの、ポップ感覚あふれる楽しいステージでした。また、バンドのリードギターとして参加していた若手ギタリスト、田中拡邦くんのセンスの良さに惚れました。いろいろ追いかけてみようかと思います。バンドを従えた銀次さんもかっこいい。
2019年2月26日火曜日
Chris Botti/ February 24 at Bluenote Tokyo
今や毎年恒例の行事となったクリス・ボッティ。彼自身、ニューヨークのブルーノートより、ここ東京のほうが素晴らしいサウンド! 世界一だ!というくらい気に入っているらしい。そろそろライブの演出構成にこちらも慣れてきていて、今度はどんなアーティストが登場するか、期待している。
今年のハイライトは、ピアノ・キーボードを担当した若手、エルダー。そして、クリスがオルガン界のマイケル・ジョーダンと呼んだジャズオルガニスト、ジョーイ・デフランセスコ。素晴らしいドライブ感とセンス。ハモンドB3のパワフルさを十分に味わわせてくれた。
最後のサイ・ヤングの登場でクライマックスに。なんとアル・グリーンの「Let's stay together」まで飛び出した。それにしても、何度聞いてもこのライブサウンドの素晴らしさはどうだ。なっている楽器がその位置でしかも、細かなニュアンスまできっちり伝わるというこの魔法のようなサウンドメイキングの秘密を知りたい。こんな音、ブルーノート東京でもクリス・ボッティのときだけだ。
2019年2月20日水曜日
POP VIRUS HOGHINO GEN DOME TOUR 2019/ February 17 at Nagoya Dome and February 28 at Tokyo Dome
昨年12月に発売されたアルバム「POP VIRUS」をテーマにした、源くん初のドームツアーである。札幌から福岡まで8か所。いやビッグになったものです。アルバムの質も今までの最高の出来ではないだろうか。とにかく、星野源の魅力全開のライブだ。
山下達郎のコーラス参加、この2年にわたるヒット曲など話題満載のアルバムは、しかし音楽的にもしっかりとした骨太なものに仕上がっていた。この勢いはどこまで続くのだろうか? 素晴らしい「はっぴいえんど」チルドレンの一人である。
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