2012年3月12日月曜日
JERSEY BOYS / March 9 at August Wilson Theatre, Broadway, NYC
2006年のトニー賞を獲得したミュージカル。今でも人気の高いフランキー・ヴァリとフォーシーズンズの自伝的な作品。彼らのヒット曲「シェリー」や「ウォーク・ライク・ア・マン」などが散りばめられた舞台は、場面チェンジのテンポの良さや脚本のスマートさもさることながら、観客席が一体となった雰囲気がいかにもニューヨークだ。特に「Can't take my eyes off of you」は観客が総立ちになるほどの人気。やはりフォーシーズンズは、今でもニューヨークっ子の郷愁を誘うのかも知れない。
フランキー・ヴァリの背が低かったこと、またグループにおけるボブ・ゴーディオの才能と存在、そしてフランキーとボブの誓いなど、知らなかった事実が沢山でてきてストーリーとしても興味深い。
ラストはRock and Roll Hall of Fameの舞台で再結成されたグループが歌う「Who loves you」のパフォーマンスで終わるところなど、心憎いばかりの演出。フランキーを演じたジャロード・スペクターばかりでなく、本物よりもうまいと感じた俳優のレベル、そしてオーケストラの質の高さといい、完成度の高いミュージカルであった。
MARY POPPINS / March 6 at New Amsterdam Theatre, Broadway, NYC
1964年のディズニー映画、「メリー・ポピンズ」のブロードウェイ舞台版。今年で6年目のロングランだという。ジュリー・アンドリュースがアカデミー賞を映画デビューで飾った作品としても著名だが、映画としての完成度やシャーマン兄弟による名曲はすでにスタンダードである。
さて、その舞台版には映画のために作られた「チム・チム・チェリー」や「スプーン一杯の砂糖」などの曲の他に、新たな曲「Practically Perfect」「Cherry Tree Lane」など数曲が加えられたり、もともとの曲も多少アダプトされているが、実に舞台に溶けこんでいる。役者の達者ぶりはさすがにブロードウェイで、この日は二人の子役はアンダースタディ(代役のこと。ひとつの役に何人もつくことがある)が演じていたが、その見事なこと。舞台装置の素晴らしさもこのショーのひとつだろう。やはり、すべてのレベルにおいて、ブロードウェイは世界最高の舞台なのだ。
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