2023年12月20日水曜日
Patti Austin / December 18 at Blue Note Tokyo
1980年代にクインシージョーンズとともに来日して依頼だから、個人的にはほぼ40年ぶりのステージ。クインシーの秘蔵っ子パティもはや超ベテランの域である。セットリストは彼女のヒット曲やロッド・テンパートン作の名曲「Give me the night」から始まり、最後にはクリスマスの名曲「It's a wonderful time of the year/ Winter Wonderland」や「Have yourself a merry little Christmas」まで、堪能させてもらいました。バンドは4ピースでしたが、腕の確かな面々がそろっていてバッキングも完璧。クリスマス直前の街の空気にピッタリなライブでした。MCもJames IngramやQuincy Jonesの思い出話など、彼女しか知りえないエピソードも交えた楽しい内容で、それにも感激しました。
2023年12月17日日曜日
Pianistar HIROSHI[上野の森のHIROSHI]/ November 15 at Tokyo Bunka Kaikan
吉田洋さんの23回目にあたるリサイタル。今年は年末に近い日時での開催になりました。クラシックの名曲から、彼のお得意のパロディ曲、また、季節的にクリスマスソングが織り込まれたセットリストは、ほのぼのとしていてゆるい緊張感に溢れたものでした。エンディングには、いつものおなじみリクエスト曲メドレーがあり、今年は13曲をつなげる離れ業をやってくれました。毎年の恒例行事になりつつある上野です。
2023年12月16日土曜日
UEHARA HIROMI Sonicwonder Japan Tour/ November 20@Cotton Club
変幻自在の上原ひろみプロジェクト。今回はニューヨークの凄腕3人衆を引き連れての凱旋ということになったようです。特にドラムスのGene Coye、ベースのHadrian Feraudの超テクには、ついつい見とれてしまいました。いや、恐れ入りました!
2020年の弦楽四重奏との共演から打って変わったエレクトロニックな展開は、時にスリリング、時にテクニカルへと展開していき、息つく暇もないほど。今年はソロを含めて多様な形でライブを届けてくれました。
OONUKI TAEKO/ November 18@ Hitomi Memorial Hall
今年二度目の大貫さん、今回はギターの小倉さん、ドラムスの林さん、沼澤さんが復活して強力なバンド編成になってました。
夏に聞いたときよりもリズムセクションが重くて、そのグルーヴの心地よいこと。3年前にオーケストラバックを聞いた同じ会場でしたが、印象が大きく変わりました。やっぱりいいわ。
Magical Friday Triangle/ November 17@Cotton Club
昨年12月の吉祥寺以来のライブでした。今回は、杉真理さんに加えて鈴木雄大さんが加わった新プロジェクト「Magical Friday Triangle」としての登場。銀次さんのソロ、杉さんのソロなどが演奏され、最後は涙なくしては聞けない大滝師匠の「君は天然色」だの「A面で恋をして」が聞けました。ジャズとはまた違った良さを実感した夜でした。
2023年11月7日火曜日
PIANO BEAT by Keito Saito and Daichi Ito/ November 6 at Cotton Clue
日本で唯一と言われるブギーピアノ・プレイヤーである斎藤圭土と今やひっぱりだこのドラマー、伊藤大地くんのデュオ・リサイタル。9月に発表された斎藤圭土のニューアルバム「PIANO BEAT」 の発売記念ライブでもあった。
斎藤のピアノは、以前も細野晴臣バンドのゲストとしても聞いていたので初めてではないが、大地くんとのデュオライブは初めての体験。二人とは思えない迫力とドライブ感は想像以上だった。ブギーピアノの名作や斎藤の新作もくわえたバラエティにあふれるセットリストで、ライブならではの楽しさを届けてくれた。大地くんは、今や日本のロック界を代表する実力ドラマーと成長した。日本が誇るアーティストになったと思う。これからがますます楽しみだ。
2023年11月3日金曜日
Yo-yo ma and Kathryn Stott Duo Recital/ November 29 at Suntory Hall
2021年秋、コロナ禍で海外からの来日がほぼ途絶えていた頃、来日公演を行なってくれたのがヨーヨーマさんでした。その時は川崎でしたが、今回は今や東京のクラシック殿堂となったサントリーホールでのリサイタルとなりました。満員の客席を魅了する素晴らしい演奏に何度もスタンディングオベーションが起きていた。前から3列目の席だったので、彼の演奏中の豊かな表情を見ることができた。それにしても澄み切ったチェロの音色の素晴らしいこと。今世界で聴ける最高のチェリストであろう。
Super Eccentric Theater本公演「ラスト・アクション・ヒーロー」/ October 26 @ Sunshine Theatre
秋の恒例となったミュージカル・アクション・コメディ。いつも時代背景をきちんと活かした脚本で楽しませてくれるSET。流石に三宅座長はじめオリジナルメンバーもみな初老の域に達しているが、若い役者も確実に育ってきており、最近は必ず主役級は若い人たちが占めるようになった。今回は007ばりのスパイもの。地方再生?や先端技術などの絡め方も面白く、話としても興味深いテーマであった。今回はしっかり三宅・小倉コンビのギャグもあったり、もろもろ楽しめた。 来春の熱海五郎一座公演は久々、「伊東四郎」が登場するという。また楽しみが増えた。
2023年10月25日水曜日
Tatsuro Yamashita Performance 2023/ October 13 at Utsunomiya Bunka Hall
今年度最後の場所は、初めての宇都宮市文化会館大ホール。中野サンプラザとほぼ同じキャパシティのホールということで、2階席ではあったがステージは
より近い感じだった。さすがに夜には冷え込む季節になってきたが、会場内はホットな雰囲気に満ちみちていた。鳥山さんのギターもだいぶバンドと溶け込んでいていい味を出している。来年のライブでまた会いましょう! 今年はなんど振替も含んで4度ライブに立ち会えた。幸運に感謝!
Tatsuro Yamashita Performance 2023/ October 11 at Omiya Sonic Hall
今年のPerformance2023の2度目のライブ。今回は久振りの大宮ソニックホール。2階席ではあったが、FBでのグループ仲間も多く参集していた。7月のNHKホールに比べるとぴったり3時間におさまるパフォーマンスは、結構細かいところ(MCのネタやアンコールのタイミングなど)まで練られたオペレーションだということがよくわかる。それにしても、声はまだまだ衰えませんね。
2023年10月10日火曜日
Boston Pops Orchestra on the tour "John Williams Tribute"/ October 7 at Tokyo International Forum
実に20年ぶりの来日公演だという。通常はボストン交響楽団として活動しているオーケストラが、ときおりポピュラー曲を演奏するときのみ「ボストン・ポップス」として登場するという伝統は未だに健在だ。アーサー・フィードラーという名伯楽に始まり、あのジョン・ウィリアムズが常任指揮者でもあった名門楽団(現在は桂冠名誉指揮者)のライブは待望のものだった。今回はそのジョン・ウィリアムズの名曲の数々をとりあげるプログラムで、しかも角野隼斗がゲストとなっており、ピアノが流麗な「サブリナ」など、素晴らしいパフォーマンスを聞かせてくれた。アメリカのオーケストラらしく、管楽器だけではなく、弦楽器の音圧も高く、迫力ある演奏は圧巻でした。しかし、ジョン・ウィリアムズの曲は名曲揃いなことを再認識しました。
2023年8月23日水曜日
Taeko Onuki〜Peter and Colleagues〜 / August 21 at Ebisu Garden Hall
昨年は2度にわたって八ヶ岳高原のライブが中止となり、およそ2年ぶりの大貫さんコンサートに行きました。今回は「ピーターと仲間たち」と題された公演で、メンバーも新しい方が加わっていました。今回は、今までライブではなかなかできなかった曲を中心としたセットリストが新鮮で、少ないバンドメンバーとは思えないサウンドの広がりがありました。何でもレコーディングした時のシーケンスデータを再現した新たな試みだったようです。会場となった恵比寿ガーデンホールは初めてでしたが、なかなか良いところでした。アンコールでは、坂本龍一氏の「sayonara」を披露してくれました。長年にわたり音楽制作を共にしてきた友へのレクイエムに聞こえました。2020年のシンフォニックコンサートでの坂本氏との競演が最後の舞台になったことに感傷的になった夜でした。改めてR.I.P.
2023年8月17日木曜日
Lisa Ono - Fly me to Brazil...via Italia / August 16 at Blue Note Tokyo
2021年の7月からおよそ2年ぶり。前回のテーマは「fly me to Brazil」で、すべてブラジルの音楽でしたが、今回はブラジルとイタリアの二か国音楽。イタリアにもよい曲はいっぱいあるし、リサちゃんの歌を堪能させていただいたライブでした。日本人のリズムセクション+ブラジルの管楽器奏者二人のバランスは最高で、最後の盛り上がりも素晴らしかった。おなじみの「Volare」の後にやった曲は、たぶん「Something Stupid」の原曲かしら。最後のメドレーでの「マシュケナダ」や「オエコモバ」という選曲もよかったなぁ。暑い夏を吹き飛ばしてくれた夜でした。
2023年8月1日火曜日
Tatsuro Yamashita Performance 2023/ July 29 at NHK Hall and more
4月のDoobie Brothers以来の音楽ライブ。久しぶりでした。中野サンプラザが無くなった今、NHKホールが新たなホームベースとなりつつある、山下達郎の2023ライブ。1月に昨年の振替公演を見たばかりだが、セットリストも新しくなっていた。RCA/AIR時代のアナログ盤、カセットテープの再発中ということもあり、昔の曲が沢山入った選曲もまた良き。7月の東京最後ということもあり、やはり竹内まりやがサプライズで登場。アンコールのコーラス隊に加わっていた。ライブに行く前、日比谷シャンテでジョージ・ハリソンをトリビュートした「Concert For George」の最上映(初上映?)を堪能して、音楽三昧の1日となりました。猛暑日ではあったが、爽やかな日を過ごせた。
2023年6月14日水曜日
熱海五郎一座「幕末ドラゴン」/ June 12 at 新橋演舞場
宝塚出身の壇れい、ももいろクローバーZの玉井詩織をゲストに迎えた新橋演舞場第9弾。今回は幕末と現代のタイムスリップものだ。それにしても、熱海五郎一座の最近の台本の面白いこと。やはり舞台も映画も基礎は本である。プロットの展開もはやく、その辺は時代性なのだろう。だんだん中心メンバーが老いていくのは仕方がないが、SETの若手の存在がたのもしく、一本調子にならないところがこの劇団の魅力なのかも。
そういえば、今回は三宅さんと小倉さんのデュオギャグコーナーがなかったのが残念。今回ははじめて左側の桟敷席だったので、花道が近く、俳優もより近くでみることができた。それにしてもコロナ騒動も落ち着き、席につきながら飲食ができることになったのが何よりうれしいのだった。
2023年4月29日土曜日
The Doobie Brothers 50th Anniversary Tour/ April 17 at Nihon Budokan
2013年に同じ武道館で公演したThe Dukes of Septemberからはや10年。その間、ニューヨークでのソロ公演で会える予定だったが、残念ながらキャンセルになり、10年ぶりのマイケル様に会えました。渋い声の艶さ加減はひとつも衰えていなく、ここではバンドの一員としての役割・存在感を見せてくれました。ソロキャリアもいいけど、やはりドゥービー時代の曲もしみますね。またバンドとしての魅力もご機嫌で、パットやトムの歌声やギターも印象深いステージでした。今度はドナルド・フェイゲンとの共演がみたいですが、まだまだ現役、今後も期待は大きいです。
2023年3月2日木曜日
The Manhattan Transfer with Big Band / March 1 at Blue Note Tokyo
およそ10数年ぶりのマントラ。リーダーでファウンダーのティム・ハウザーは残念ながら2014年に他界し、代わりに新メンバーとして迎えたトリスト・カーレスが加入してからの初めてのステージ。
少々不安はあったのだが、昔からのメンバーのような彼の存在感が素晴らしい。今回は東京の名うてのブラス陣からなるビッグ・バンドを迎えての華麗なステージを見せてくれた。「Taxido Junktion」や「Blue Champaign」などデューアルバムからの選曲にしびれ、またビッグ・バンドメインのバンド構成なので、1997年のアルバム「Swing」を中心としたジャズメインの選曲も心地よかった。やはり、この4人の醸し出すゴージャスな空気は特別だ。50周年記念のファイナルツアーということなのだが、まだまだ現役の4人。もっとライブで楽しませてほしいものです。
2023年2月27日月曜日
Sachi Hayasaka and Yosuke Yamashita Birthday Live/ February 26 at Live Buddy
ジャズのサックスプレイヤーとして今やベテランの域に達してきた早坂紗知。彼女とピアニスト山下洋輔のバースデイ・ライブ。弟に連れられてきたのが2015年だったから、もう8年になる。彼女の家族で構成されたジャズトリオ、TRESを中心にベテランプレイヤーが参加する素敵なライブ。コロナもようやく落ち着いてきたということもあるのだろう、観客もほぼ満席に近い入り。前半、後半合わせて2時間半のライブは観客とプレイヤーの熱気が混じり合った素晴らしい夜だった。
2023年2月18日土曜日
Chris Botti / February 17 at Blue Note Tokyo
2020年2月以来、3年ぶりのChris Botti。待ってましたよ、本当に。前回は素晴らしいジャズオルガニスト、Joey DeSanfranciscoを紹介してくれたり、その時の旬なアーティストを連れてきてくれる。クリスはプロデューサーとしての才にも卓越しているのです。そして今回もまた新たな才能、John Splithoffをゲストとして読んでくれました。AORど真ん中の新たなシンガーソングライター。一発で好きになりました。
もちろん、おなじみのスーパーリズムセクションも健在。バラードからラストのEW&Fの Shining Starまで、あっという間の80分以上のステージに酔いしれました。Blue Noteに感謝です!
2023年1月31日火曜日
星野源 ReAssembly 2023/ January 27 at Yokohama Arena
2019年12月以来、実に3年ぶりのライブステージだ。その3年前もここ、横浜アリーナだったか。今回は彼のファンクラブとして位置づけられているYELLOW MAGAZINE読者のみが参加できる、いわばファンクラブ・イベントだが、やはり人気者。大入り満員の観客だった。コロナ禍の間に書き溜めた曲をライブで初めて披露してくれた。彼自身、コロナ禍の間に考えることも多かったようで、しみじみと語るMCもほのぼの感満載。また、お笑い好きの彼らしい演出も施されていて、実に楽しめるステージだった。でも、最初からスタンディングは勘弁してください!
Tatsuro Yamashita Performance 2022/ January 25 at Nakano Sunplaza Hall
昨年8月に予定されていた中野サンプラザでのライブ、スタッフのコロナ感染でなんと5ヶ月後の開催となった。ご本人いわく、「中野サンプラザでのライブ、これが最後かと思うと、いつになく感傷的になっています」と語っていたが、たしかにタツローのホームグラウンドとしての存在感は大きかった。80年代のライブ、94年に開かれた「Sings Sugar Babe」、など、忘れられないライブをここで見てきたファンとしても、一抹の寂しさを感じる。10月のNHKホールからセットリストは変わっていないが、後ろ髪をひかれるようなライブだった。お疲れ様、サンプラザ。
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