2022年12月26日月曜日

伊藤銀次 Winter Wonder Meeting/ December 25 at Star Pine's Cafe

伊藤銀次さんのライブに久しぶりにでかけた。ゲストは杉真理さん。銀次さんの人柄溢れる温かいライブで、バックを務めるベテランミュージシャン(上原ゆかり、細井豊、そしてベースの六川正彦)との息もぴったり。 アンコールは、やはりナイアガラーの二人ならではの「君は天然色」「A面で恋をして」に続き、「DOWNTOWN」という夢のような流れでした。スガテンのCDも無事に渡せてホッとしたライブなのでした。

HIROMI Duo with Kazunori Kumagai/ December 22 at Blue Note Tokyo

17日の土曜日に続いてブルーノート東京で開かれた最後のライブ。何度も共演を重ねているタップダンサー、熊谷和徳氏とのデュエットである。長年のコラボによって、二人の息もはるかに昇華していて、どの曲も 素晴らしいデュオパフォーマンスとなっていた。また、The Christmas Songをさり気なく挟むなど、ひろみさんも余裕のある演奏を見せてくれた。 二人のデュオだけでも少し多めの時間だったが、アンコールの後にビッグサプライズ!!があった。 弦楽四重奏の4人がいきなり登場して、会場が興奮状態に。結局、2時間近い熱のこもったライブとなったのだ。年末にふさわしいエンディングに私も大いに興奮した。

上原ひろみ JAPAN TOUR 2022 -Save Live Music Final-/ December 17 at Tokyo International Forum

新型コロナの災いが始まった頃にライブ音楽を守るため、自ら始めたプロジェクト「Save Live Music」が、とうとうファイナルを迎えることになった。最後にふさわしく、国際フォーラムの5千人を前に素晴らしいパフォーマンスを披露してくれた。第1部が矢野顕子とのデュエット、第2部がこのコロナ禍にリリースされた「Silver Lining Suite」で共演した弦楽四重奏を加えたクァルテットの演奏。この1年半で実に息もぴったりの5人組になり、演奏レベルもはるかな高みに達していた。日本だけでなく、世界有数のジャズピアニストとなったHIROMIさんの情熱と思いに脱帽です。これからも楽しませてほしい。

2022年11月17日木曜日

Hayato Sumino with Francesco Tristano/ November 15 at Blue Note Tokyo

東大出身にも関わらずピアニストとしてYouTubeで人気の高さを誇る角野隼斗とルクセンブルク出身の若手ピアニスト、フランチェスコ・トリスターノの珍しいピアノ・デュオ公演。ウェザー・リポートの「バードランド」に始まり、バッハ、オリジナル、といったバラエティに富んだセットリストが素晴らしかった。エンディングはラヴェルの「ボレロ」を2台のピアノで感動させてくれた。注目のアーティストだ。

TOSHIKO AKIYOSHI SOLO/ November 14 at Blue Note Tokyo

日本の生けるジャズレジェントのおひとり、秋吉敏子さんが久しぶりに来日、ブルーノートでの公演を行った。御年90歳で流石に足腰は不自由な様子だったが、演奏そのものは彼女ならではのガッツ溢れるプレイで観客を唸らせた。歌手、フルーティストとしてゲスト出演した娘さんのマンディ・満ちるさんとの息もぴったり。日本人として誇りに思う瞬間である。

2022年11月16日水曜日

十三代目市川團十郎白猿襲名披露 十一月吉例顔見世大歌舞伎/ November 9 at 歌舞伎座

歌舞伎座で本格的な狂言を見るのは初めてだったが、歌舞伎界のプリンス、新之助の「團十郎襲名」はどうしても見逃せない。期待以上の舞台で、歌舞伎界のオールスターが登場した最高のものになった。菊五郎、白鴎などベテランの存在感はもとより、幸四郎も素晴らしい演技を見せてくれた。歌舞伎十八番のひとつ「助六由縁江戸桜」を初めて鑑賞したのだが、今まで見ていなかったことが悔やまれるほど、面白いエンタテインメントである。 年に一度は見てみたい。

2022年11月6日日曜日

Super Eccentric Theater第60回記念本公演「堕天使達の鎮魂歌〜夢色ハーモニーは永遠に〜」/ November 4 at Sunshine Theater

ちょうど誕生日だった4日に1年ぶりとなるSET(スーパーエキセントリックシアター)の本公演にでかけました(サンシャイン劇場)。前回の「太秦ラプソディ」も出色の出来でしたが、今回のものも時代を移したキャッチーなテーマでした。女性コーラスグループが長い下積み時代の果てに。。。。という。 音楽を巧みに舞台(コメディ)にとりいれるSETの面目躍如といった展開で、団員達の音楽性がいかんなく発揮された舞台でした。 また、ファンにはおなじみの音楽ギャグ(もちろん、三宅座長とオグちゃんによる)も見どころのひとつ。 最近、こういった音楽をネタにした笑いがとんと少ないですよね(昔はクレイジー・キャッツやドリフターズなど、沢山ありました)。とにかく。客入れのBGMが山下達郎の「On The Street Corner」だったのにはびっくり!

UENOの森のHIROSHI 2022/ November 3 at Tokyo Bunka Kaikan

パンデミックの影響をもろに受けたコンサート業界。吉田洋くんも大変な時代を過ごしたことでしょう。3年ぶりのコンサートでは、元気いっぱいで素晴らしい演奏を聞かせてくれました。 アンコールのお楽しみ、リクエスト曲による即興メドレー演奏も復活して、ピアニスターの面目躍如といったところでしょう。ますますお元気で。

TATSURO YAMASHITA Performance 2022/ October 16 at NHK Hall

3年ぶりのNHKホール。3年ぶりの生タツロー。今年は弟の七回忌CDを制作したのですが、そのCDで取り上げた曲が多く含まれているジーンとくるセットリストでした。 Welcome Back, The King of CITY POP.

2022年10月10日月曜日

Lee Ritenour & Dave Grusin/ October 2 at Blue Note Tokyo

New YorkのBlue Noteでのライブ以来、およそ10年ぶりの再会である。ちょうどその頃新作を出したばかりのリトナーにサインをしてもらった記憶もある。その新作の曲も取り混ぜ、約90分にわたるパフォーマンスはベテランならでは。リトナーも70歳とは思えない元気ぶりで、グルーシンとの息もぴったり。長年にわたるコラボレーションによる一体感を醸し出していた。ドラムスはリトナーという名前からも息子であることはわかったし、ベーシストも実力派を揃えてきた(彼はチャカ・カーンの音楽ディレクターを勤めたこともあるという)。久々に上質なフュージョンサウンドを堪能させてもらいました。

2022年9月15日木曜日

Lady GAGA The Chromatica Ball Tour/ September 4 at Beluna Dome

初めてのベルーナドーム(西武ドーム)。世界のスーパースター、Lady GAGA様のライブに行ってきました。いやはや、流石なステージ、映像との驚くコラボ、また、ピアノの弾き語りの素晴らしさ。すべてにノックアウトされました。 もちろん、写真やビデオも撮影OK。野暮な規制は一切ありませんでした。これはアメリカと同じです。ただただ感激致しました。最後のアンコールは、あのトップガン•マーヴェリックの主題歌でした。

2022年8月26日金曜日

Ron Carter Golden Striker Trio/ August 25 at Blue Note Tokyo

今月、2回めのブルーノート東京。ジャズの真髄、ロン・カーター・トリオです。ピアノ+ギター+ベースというシンプルな構成ながら、実にオーソドックスでいて上品なジャズを堪能しました。ピアニスト、ギタリストの技量も申し分なく、まるでニューヨークのブルーノートで聞いている気分。ラスト曲は名曲「There will never be another you」。素敵な夜。

2022年8月25日木曜日

Spirit of Chic Corea Band/ August 16 at Blue Note Tokyo

今晩のブルーノートは豪華な顔合わせ。故チック・コリアのトリビュートバンドということで、あのスティーブ・ガッドとリチャード・ストルツマンというメンツに、日本からは塩谷哲、井上洋介、そしてストルツマンの奥方であるミカさんが加わる。東京だけでなく、各地で公演をしてきたらしく、その最終目的地がここだという。ほんとにバンドとしてのまとまりを感じさせてくれた。スティーブはコロナによって3年ぶりの来日ということで、非常に喜んでいた。演奏はスキのないもので、特にアンコールのスペインを始め、スティーブとチックが組んでいた頃の曲、「Nite Sprite」における彼のドラミングは往年のグルーブ炸裂! こんな日常が帰ってきたことに感謝しかない。

2022年7月20日水曜日

ニン!ぎょう町「あたし寄席」/ July 20 at Nihombashi Theater

昨年、下北沢で開かれたトークイベント以来の伊東さん。今度は舞台を日本橋に変えて「あたし寄席」ときたもんだ。毎日豪華なゲスト(落語家)を迎えて、落語+アフタートークというイベント。今夜の目玉は笑福亭鶴瓶師匠とのことでした。落語も素晴らしかったが、アフタートークの盛り上がったこと。。。秋にも第2弾があるとのことで、まだまだ楽しみは続きます。

BIG BAND NOVA -Jobim We Love-/ July 15 at Akasaka B flat

  赤坂にあるジャズスポット、赤坂B Flatはビッグバンドの聖地として有名だという。今回、初めてビッグバンドを聞く機会に遭遇した。テーマはアントニオ・カルロス・ジョビン。リットーミュージック時代に何度もお世話になった上田力氏(作編曲家、プロデューサーであり、ジャズコメンテイターとしても著名だった。2017年に他界)の編曲によるボサノヴァの名曲を堪能させてもらいました。久々のビッグ・バンド、やはりこの編成ならではの音圧は素晴らしい。今回はトロンボーン4、サックス2、トランペット3という変わったスタイルだったが、編曲の妙とも言える内容だった。ソロイストとしても有名な本多俊之をはじめとする達者揃いのメンバーが久しぶりに揃ったのだという。また、ビッグバンドには珍しいバスーン、スキャットとメインとしたヴォーカルはともに女性で、こちらも素敵な色合いを添えてくれた。

2022年7月11日月曜日

Monparnas 1934 KUNI MURAI/ July 3 at Tokyo Art Theater

FBでお知り合いになった村井邦彦さんの久しぶりのコンサート「モンパルナス1934」にでかけました。村井さんといえば、僕らには「エメラルドの伝説」「廃墟の鳩」などGSの名曲に始まり、アルファレコードで素晴らしい音楽を届けてくれた作曲家・プロデューサーですが、このコンサートでは彼のいろいろな音楽面を堪能させていただきました。またゲストも豪華でチェロの岩崎洸さん、オペラ歌手の田村麻子さんなど、素敵なステージでした。 休憩時間に村井さんの著作「村井邦彦のLA日記」を会場で購入したのですが、なんと古巣のリットーミュージックのNくんが販売していて、びっくりしてしまいました。ほんとに世間は狭いです。 ステージのエンディングでは、名曲「虹と雪のバラード〜翼をください」のメドレーを全員で合唱してくれました。ほんとは観客も一緒に歌いたかったですね(早く劇場での制限など撤廃してほしい!!)。とにかく、素敵なライブでした。

2022年6月27日月曜日

熱海五郎一座「任侠サーカス」/ June 24 at Shinbashi Enbujo

約1年ぶりの新橋演舞場&熱海五郎一座でした。千秋楽の2日前とあって舞台の仕上がりもまずまず(?)。でしたが、カーテンコールで明かされたのは、春風亭昇太師匠のいつもながらの(笑)のミス話でした。 お話もよくできていて、さりげなく時事ネタを盛り込んだおもしろシナリオ。恒例の〇〇コーナーがなかったのは、寂しいですが、2回めの登場、浅野ゆう子さんの艶やかさ、A.B.C.-Zの塚ちゃんの元気ぶりには脱帽でした。 それにしても、劇場内の厳しい規制(食事は禁止。飲み物だけは可?)、オールマスクはそろそろ勘弁願えませんか? 劇場だって、飲食の売上が上がらないのは厳しいはずです。レストランでもパーティション外してますよ。 いったい誰のためのコロナ対策?? 誰もハッピーにならない感染対策、もう止めましょうよ‼︎

2022年6月12日日曜日

Larry Carlton / June 9 at Billboard Live -Crusaders- -Steely Dan-

多分、10数年ぶりのライブです。前回はブルーノートでFOURPLAYの演奏だったと思う。今回は、ファーストステージがクルセイダーズ、セカンドステージがスティーリーダンというテーマだったので、ダブルで鑑賞した。運指の美しさはもとから定評があるが、サウンドも クリアーな音からロックっぽい曲でのディストーション音まで、実にスムーズな変化に脱帽。バックを支えるドラムス、キーボード、サックス、トロンボーンの達者揃い。ベースは息子のジェイソンが担当。こちらも相当に腕を上げている。セカンドでは、なんと「Black Cow」や 「Minutes by minutes」などの選曲に驚き。やはりギタリストとしても未だに一流である。

2022年6月7日火曜日

YAMANAKA Chihiro x SENOO Takeshi VS recital series/ June 3 at Tokyo Metropolitan Theatre

ニューヨークを中心に活躍するジャズピアニスト、山中千尋と作編曲家としても活躍するピアニスト、妹尾武のピアノ・デュオ公演。彼らは桐朋音楽大学の同窓生とのだが、このようなデュオ公演は初めてだという。山中はジャズ、妹尾はポップスという違いは あるが、もともとはクラシック出身の二人、演奏の息の合い方はジャンルを超えていたと思う。妹尾が大好きなラフマニノフの協奏曲にはじまり、山中がリードする「ラプソディー・イン・ブルー」そして、最後には妹尾の大ヒット曲「永遠に」を二人で演奏するなど、 幅広い選曲も良かった。公演のパンフレットには、妹尾が認められたのは、サウンド&レコーディングマガジンのオーディションだったというのは、初めて知った。

2022年5月8日日曜日

Michel Camilo Piano Solo / May 7 at Blue Note Tokyo

コロナ禍の影響で海外のアーティストの来日が途絶えて久しい。そんな中、3年ぶりにブルーノートの常連、ミシェル・カミロが来日してくれました。今回はソロピアノ。ただ、ソロとはいってもエネルギッシュなプレイぶりは健在で、80分ほどの演奏中、汗が吹き出すほどの熱演を披露してくれた。 「東京におかえりなさい」と多くの観客が思ったに違いない。初日のステージだったが、熱心なファンがかけつけ、ほぼ満員の客席も以前の状態に戻りつつある。帰りにちらっと挨拶もでき、充実したライブ鑑賞だった。

2022年5月1日日曜日

Febian Reza Pane Piano Solo/ April 29 at Studio WUU

大貫妙子や小野リサの名バッキングプレイヤーであり、、アレンジャーとしても知られるピアニスト、フェビアン・レザ・パネのソロピアノを初めて体験した。繊細かつ正確なピアノタッチはそのままに、 彼自身のオリジナル曲で構成されたステージはアットホームであり、 かつ素敵な空間を作り出していた。日本画の趣味や奄美大島、沖縄への旅行をモチーフとした曲は、いろいろな要素を含んでおり、まさに彼の音世界に引き込まれていく。CDも含めてじっくりと聞いてみたい。

2022年4月28日木曜日

広島ジャンゴ/ April 20 at Theater Cocoon

今をときめく二大スター、天海祐希と鈴木良平を中心とする舞台。いずれも達者な演技派だが、今回はなんとも形容しがたい役どころに挑戦している。 物語は広島だが、時代も国も超えたような存在。西部劇と現代劇そして、ファンタジーが交差する不思議なステージだった。脇を固める仲村トオル、 中村めいなどの配役の妙もあり、飽きさせない舞台だった。作・演出は才人と言われる蓬莱竜太。ステージセットも不思議な雰囲気を醸し出しており、 舞台映えする装置だった。

大島花子/ March 4 at Cotton Club

坂本九を父にもつ大島花子。優しい歌声で素敵な歌を聞かせてくれる。今回は初めてのコットンクラブでのライブということ。 コロナ禍もあったのでしばらくぶりの公演だということだ。父が歌った名曲「上を向いて歩こう」や「見上げてごらん夜の星を」から 「ヨイトマケの唄」などユニークな選曲も光った。笹子秀治という名ギタリストのサポートもあり、じっくり聞かせるライブとなった。 はやくマスクを外してライブに参加したいものです。

2022年1月16日日曜日

Hiromi Uehara Solo "STANDARDS#/ January 12 at Blue Note Tokyo

SAVE LIVE MUSICの101回めの公演になるという。これまでの彼女の貢献に心から拍手をおくりたい。3パートに別れた今公演もいよいよ最後のプログラムとなった。年末のツアーから3連続でのライブ鑑賞となるのだが、毎回彼女のパフォーマンスに驚くばかり。小さな体のどこにあんなエネルギーが潜んでいるのだろうか? 今夜のテーマは「スタンダード」。ガーシュインやR&Bの名曲を彼女ならではの解釈で蘇られてくれる。本当に稀有なジャズ・ピアニスト、今や世界一ともいえるのではないだろうか。

2022年1月10日月曜日

Hiromi Uehara Solo "ORIGINALS"/ January 9 at Blue Note Tokyo

2022年の幕開けは、家人の大好きなひろみちゃん。今回は、得意のソロピアノ。すべてオリジナルのみのプログラム。変幻自在のソロピアノパフォーマンスに今年も酔いしれそうです。しかし、どんなに弾いても疲れを感じさせない。スーパーウーマン!!

Hiromi Uehara Quintet -Silver Lining Suite JAPAN TOUR/ December 27 at Orchard Hall

2020年の秋に結成されたひろみちゃんのクインテット。CDもようやく発売になり、ジャパン・ツアーが実現した。今回は渋谷オーチャードホールでの公演。やはり大ホールだと、ライブハウスとは違った迫力を感じさせてくれた。メンバー間のコミュニケーションもとてもこなれていて、油がのった演奏を聞かせてくれた。 今年の最後に相応しい素晴らしい演奏でした。