2010年11月24日水曜日

Hiromi Uehara/ November 23 at Yamaha Hall


ながらく建替えのために閉じていた銀座のヤマハホール(今年の2月に再オープンした)での、上原ひろみのパフォーマンスである。今回は、彼女を何度かゲストに呼んだこともあるというFMのパーソナリティ、ルーシー・ケントとのトークもあり、ちょっと変わったライブとなった。
全9曲の演奏は、ひろみならではのダイナミックなもの。本当に今や世界最高峰のジャズピアニストといえるだろう。曲は昨年発表された「プレイストゥビー」からがほとんどだったが、そこは毎回毎回違うバリエーションが聴けるわけで、また逞しさを増した感じをうけた。
ルーシーとのトークもなかなか面白く、いかにして弱い小指、クスリ指を鍛えるか? とか、団結力を高める一番手っ取り早い方法は同じ食事をすること!など、期待以上の盛り上がりを見せ、サービス精神の旺盛なところも垣間見せてくれた。ほんとに素晴らしいピアニストなのだ。

2010年11月6日土曜日

Tatsuro Yamashita Performance 2010/ November 4 at NHK Hall


実にデビュー35周年記念のライブだという。そうか、もうあれから35年、でもたった35年、という感慨もあり、自分自身の歴史とも重なるからそうなのか。なぜかセンチメンタルな気分になってしまう。とにかくこのライブチケットの入手には苦労したのだ!
新しいシングル「希望という名の光」のリフレインをベースにしたアカペラのオープニングから「Happy Happy Greetings」が始まった。昨年久しぶりに堪能したライブからちょうど1年ほど。リズムセクションのごきげんさは変わらず(それにしても、難波さんは若い!)。
今回のセットリストは初期のものを集めたというとおり、シュガーベイブ時代の曲が数曲もあり、大学時代、荻窪ロフトあたりで聞いたライブを思い出す。確かに音はメジャーセブンやナインスを多用したポップな音楽ではあったが、彼らの音楽に対する姿勢は今思えばラディカルそのものではなかったか。当初3000枚も売れなかったというシュガーのLP「ソングス」を持っていることを誇りにしたいと思うのだ。
追加公演ということもあり、いつものファン層というよりは、初めての客が多かったけれど、そのサービス精神は相変わらず。MCの毒舌ぶりもまた、タツローの魅力なのだった。これはシュガーベイブのデビューコンサートから変わらないね。
アンコールの「いつか」や「DOWNTOWN」にはまたまた、涙腺がゆるんでしまうのだ。
 KEEP ON SINGING, Tatsuro!