2009年10月27日火曜日
SET本公演「ステルスボーイ」/ October 26 at Tokyo Art Theater
1980年代のいつ頃だったろうか。YMOの「サーヴィス」というアルバムでギャグを披露していたのが若き日のSETの面々だった。その頃からちょっとアバンギャルドなギャグを繰り出すユニークな集団ではあったが、それに加えてクレイジーキャッツ、ドリフターズなどを彷彿とさせる音楽ギャグのセンス、そのレベルの高さには特筆すべきものがあった。そのへんがやはり東京出身の喜劇人。大阪の芸人にはみられない都会的なスタイルをその頃から身につけていたと思う。
その後、日本テレビの「いい加減にします」という伝説のコント番組にて最後の喜劇人、伊東四朗との競演を果たす。その出会いが現在の伊東四朗一座、熱海五郎一座という舞台公演へとつながっているのだ。
さて、そんなSETも今年で創立30周年を迎えた。それを記念する本公演がこの「ステルスボーイ」。結成当初から座付作者として活躍してきた大沢直行の原案をもとに若手演出家として注目されている野坂実が脚色した。二年前の本公演「昭和クエスト」から始まった教育再生三部作のフィナーレに相応しい内容だ。いかにも大沢らしい着眼点から始まり、最後はベーリング海へと物語は進行してゆく。もちろん、SETのこと、ミュージカルアクションコメディという名に相応しい演出は忘れない。最後には座長生活30周年を迎える三宅さんの独壇場を迎えるのだが、これは見てのお楽しみにとっておこう。劇団の看板役者、おぐちゃんこと小倉さんも相変わらず若々しい。まだまだ頑張ってほしいものだ。
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