
1973年9月21日、文京公会堂(その後建て直され、高層の文京シビックセンターというビルの中に入りシビックホールという名前になる)。初めてタツローさんのライブ姿(そのときは大瀧詠一バンドのコーラスだった)を見たのは、はっぴいえんどのラストコンサート「Last Time Around」のステージだった。今から36年も前の話。その後シュガーベイブを経て、彼のソロパフォーマンスを何度も見てきた。
今回は6年ぶりのパフォーマンス。久々の本格的な全国公演で、昨年末から5月まで全50回に及ぶという。ライブでの音楽性にもとことんこだわるタツローらしく、今回のステージ選曲や舞台装置など、練りに練った構成で楽しめる。新しく加わったドラマーとセカンドキーボードも実力者で、バンドに自然に溶け込んでいた。ごきげんなリズムセクションで、自由自在なグルーヴ感が素晴らしい。聴き応え、ノリ応えのあるバンドといえよう。
彼のライブのもうひとつの魅力といえば落語にも通じるようなトークだが、さすがにこのごろは、綾小路きみまろではないが(!?)年齢の話題もネタにしている(笑)。ただ、彼やユーミンといった同世代のミュージシャンが今も頑張ってライブの現役でいること。そして、そのライブを我々も同時に体験できるとは何と幸せなことだろう。アカペラを含む3時間を超えるエネルギッシュなステージは、円熟味とプロフェッショナリズムに裏打ちされている。でも最後のDowntownにはいつも涙が出てしまう。昔のように、今度はライブハウスで聞きたいものだ。
