2011年2月22日火曜日

Kyle Eastwood/ February 11 at Blue Note Tokyo


この10年で一番油の乗り切っている映画監督といえば、クリント・イーストウッドだろう。今やアカデミー賞の常連となった彼だが、何十年もの間実力がありながらハリウッドから評価されなかったというのだから世の中わからない。
さて、今日はそのクリントの息子でありミュージシャンのカイル・イーストウッドの話だった。最近のクリントの作品「グラン・トリノ」や「硫黄島からの手紙」などの音楽を手がけている。もともとクリントもジャズに造詣が深いことで知られており、そんな父の影響をもろに受けているのだろう。しかし、音楽はそんなクリントの存在をみじんも感じさせない素晴らしい演奏に満ちていた。自らはベーシストであり、今回はピアノ、ドラムス+2ホーンというクァルテット。ときにジャジーにときにソウルフルな演奏は聴き応え充分、ウッドベースの形をしたベース、ギブソンのエレクトリックベース2本を曲により弾きわけるのだが、とにかくテクニックも素晴らしく、センスも確かなミュージシャンだった。ルックスはおやじよりも美男子ではないだろうか。注目に値するベーシストである。